実際に提供した記憶は今でも鮮明に
2025/8/14 22:08
世間がコロナの恐怖が今一つわからず、有効な対処法も定まっていなかった中、コロナ感染を防ぐ為に政府は外出禁止を発表、そんな中、私は人っ子一人いない時期にある病院に向かっていた。
遡れば、コロナがどうとか。という話の前に年明けの骨髄バンク登録会に参加し、ある大学に来ていた。
デスク、グラビア(説明書類)等を用意して時間が来るのを待っていると突然スマホにSMSが届いた
内容は「ドナーとして適合した」という通知内容でした。
嘘か真か訝しんでいると実際に電話による適合のお知らせが届き、これが嘘でもどっきりでも夢でも手違いでもない事がわかった。
そこからは自分達が説明している「オレンジ色の封筒」が届き、受診できる病院を選択し受診した。
検査や受診が順調に進んでいった所で最大の壁が立ちはだかりました。
それは「家族からの同意」でした。
私は自身が登録説明員をしている事もあり、親にも理解してもらえるだろうと説明をするも親からの返事は「わからない、自分達の身近にそういった病気の方がいなかったから判断できない」というものでした。
あとはやはり「痛いんじゃないか」とか「麻痺になったらどうする」といった内容でした。
これは私が説明員をしながら懸念していた「実際に罹患した患者とその家族や親せき、親類」にしか分からない事が親に当てはまってしまったのです。
難病指定ではありませんが当事者達しかしらない病気と治療方法を全く知らない両親に説明しても伝わる事はありませんでした。
結果としては、ドクターからの説明と「息子がやるといってる以上止める事はない」という一言で提供することが決定したのですが…課題が浮き彫りとなったのも事実でした。
まず「白血病」を知らない「骨髄バンク」を知らない、つまり説明は0からのスタートではなくマイナスからのスタートだったのです。名前とかを知っててやっとスタートラインなのだとこの時お思いました。
同時に私が今まで説明員として登録してきた方々は本当に理解して登録してくれたのだろうか?という不安が募りました。正直、この件で説明員としての自身がほぼなくなったのは事実ですが、提供したことで説明の幅が広がり定められた時間を超える事があっても、登録してくださる方の「納得」がいくまで話を聞いて伝えよう。という気持ちになりました。
勿論、これは現場からはあまり良い顔はされません。
骨髄バンク登録会は、あくまでも「献血にきてくださってる方の時間をお借りしている」だけなのです。
難しい問題ですよね…。
ちなみに画像のノートみたいなものは提供が決まった時に渡されるスケジュールを書き込めたり、提供による注意事項などが記載されたノートブックです。
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