被害者を支えて29年目
2024/7/9 14:36
ある日突然、理不尽な犯罪や事故の被害にあうと、どのようなことが起こるのでしょうか。
まず警察で事情聴取を受けます。マスメディアから取材を受ける場合もあります。刑事裁判が始まるとその対応も必要になります。裁判を傍聴したい、心情を被告人や裁判官に訴えるために意見陳述をしたい、被害者参加制度を利用したい、また、時には被害者が証人尋問を受けることもあります。これらはほとんどの人が経験したことのない事柄ばかりです。事件のショックや大きな悲しみ、苦しみを抱え、心身の状態も万全でない中、これらに自分たちだけで対応していくことは大変なことです。こんな時に、被害者に寄り添ってお手伝いをするのが、私たちです。
被害からの回復は容易な事ではありませんが、早い時期から適切な支援を受けることで、その後の回復によい影響があると言われています。私たちは、犯罪被害者が一日でも早く元の平穏な生活を取り戻せるように、事件直後から長期にわたって、被害者のニーズに添った総合的な支援を行う民間被害者支援団体です。豊富な支援経験、多くの関係機関との密な連携関係、また大阪府公安委員会指定犯罪被害者等早期援助団体としての信頼を基に、1996年の開設以来行ってきた支援総数は32,000回以上になりました。まだそれでも十分ではありません。
支援を必要としている全ての被害者に支援を届けられるよう、被害者に理解の深い社会を作ることができるよう、これからも真摯に取り組んでいきます。多くの皆さまのご協力をお願いいたします。
← 活動報告一覧へ戻る