対象馬第1号 フサイチバルドル移動のご報告
2023/6/21 10:00
6月19日午前10時過ぎ、「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」の受け入れ馬第1号となったフサイチバルドル(せん馬・22歳)が、新ひだか町にある荒木牧場に到着しました。
5月15日に一時移動先のモモセライディングファームに到着。蹄葉炎の疑いありとされていた左前脚はレントゲン検査の結果、蟻洞の痕跡があるものの蹄葉炎ではなく、左肘の靭帯を傷めていたために歩様に乱れがありました。しかし放牧に支障はなく回復が見込めるという診断をいただき、今後は荒木牧場にて飼養をお願いすることになりました。
馬運車を下りるフサイチバルドル
早速砂浴びをするバルドル
現在、荒木牧場ではブライアンズロマン(ブライアンズロマンの会所有)、エスケープハッチ(荒木牧場功労馬サポーターズ所有)、ロードクロノスなど個人所有の預託功労馬3頭が余生を送っています。アングロアラブの名馬として重賞7勝を挙げたエスケープハッチは1歳年上の23歳で、高知競馬の厳しい時代を共に支えた同胞です。
荒木牧場の荒木貴宏さんは「色々なご縁があって受け入れさせていただく事になりました。痛いところ(左脚)が治って、安定して放牧できるよう管理させていただきます。今年に入り見学(※)も再開しているので、元気な姿を見ていただき、フォスターペアレント会員への入会をご検討いただきたいです」と話していました。
フサイチバルドルの余生を支えてくださるFP会員を募集中です
低迷期の高知競馬を支えた重賞ホース、フサイチバルドル。競走生活引退後は乗馬としても活躍しました。
フサイチバルドルの余生を支えてくださるFP会員を募集しています。お申込みはこちらから。
どうぞよろしくお願いいたします。
ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーションの受け入れ馬募集中
【今年のテーマ】
地方競馬の重賞勝ち馬もフォスターホースに
【ご寄付の使いみち】
お寄せくださったご寄付は、
重賞(地方・中央を問わず)を勝った
馬齢10歳以上の馬を
フォスターホース(一口里親馬)に迎える
ために使わせていただきます。
今回は、繁殖に上がらなかった馬も対象となります。
ご相談は、引退馬協会のお問い合わせフォームからお願いいたします。
対象馬第2号 タービランスの受け入れと移動のご報告
2023/5/30 08:58
たくさんのあたたかなご支援をありがとうございます。引退馬協会事務局です。
ナイスネイチャの訃報でご報告が遅れてしまいましたが、「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」対象馬の第2号として、タービランス号の受け入れが決まりましたので、ご報告申し上げます。
タービランスは本年1月に競走生活を引退、「ナイスネイチャ・34歳のバースデードネーション」対象馬として、療養後に再就職支援プログラム受講生となることが内定していました。
馬自身はとても元気ですが、左前足の蹄骨骨折の影響もあってリトレーニング開始にはまだ時間がかかりそうなこともあり、入厩待ちの状態が続いておりました。また、タービランスは地方重賞の勝ち馬という今年の「35歳ドネーション」適応の条件も満たしており、この枠を適用することを検討、このたび、フォスターホースとして受け入れることを決定いたしました。
5月21日、千葉県の乗馬倶楽部イグレットへ移動。馬運車から元気いっぱいに降り立ちました。
新しい環境に早く慣れ、おだやかに余生を過ごすことができるよう願っております。
5月30日より、フォスターペアレント(一口里親会員)の募集を行って参ります。詳細は引退馬協会ホームページにてご確認ください。どうぞよろしくお願いいたします。
新フォスターホース・タービランス(FP会員のお申込みもこちらから)
JBISでプロフィールを見る
訃報 ナイスネイチャ号
2023/5/30 22:04
ナイスネイチャ(2023年5月9日) 撮影:朝内大助氏
引退馬協会事務局です。
ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーションが終了してから半月、本日5月30日12時40分、ナイスネイチャが永眠いたしました。
同馬は体調を崩してから、放牧地ではもちろん馬房でも一度も寝ていませんでしたが、11時半頃に渡辺牧場の放牧地で自ら横たわり、そのまま立てなくなりました。
本日は朝から心拍数も上がり腸の動きも鈍化し、体力的にはもはや限界だったため、獣医師と相談の上、鎮静剤と麻酔剤を投与し苦しまないよう配慮の上、安らかに旅立たせていただきました。
相棒のメテオシャワーと渡辺牧場のみなさんに見守られ、眠るように亡くなりました。
バースデードネーションを長年支えてきたナイスネイチャの功績に深く感謝し、冥福をお祈りいたします。
「ナイスネイチャ・35歳のバースデードネーション」終了に寄せて
2023/5/16 10:27
たくさんのご支援に御礼申し上げます
引退馬協会代表理事の沼田です。
1ヵ月にわたり実施いたしました「ナイスネイチャ35歳のバースデードネーション(35歳BD)」を終了いたしました。
協会代表理事として、ご支援いただいた皆様に感謝の気持ちをお伝えしたく、この場をお借りしてご挨拶申し上げます。
一昨年の「33歳のバースデードネーション(33歳BD)」において、突然のご寄付のうねりに驚かされました。昨年(34歳BD)は少し落ち着くのではと考えておりましたが更に前年を大幅に上回り、皆様のご期待が継続していることを実感いたしました。
おかげさまでこの2年間であわせて32頭の馬を引き取り、まだ受け付けできる状況となっています。
特に34歳BDの再調教は時間がかかり、譲渡先とのマッチングも慎重に行う必要があるのでなかなか進んでおりませんが、一頭一頭ゆっくり大切に再就職に向けた取り組みを実施する所存です。
正直なところ、昨年の実績があまりに大きかったため、今年はそれを超えることはないだろうという気持ちでおりました。
ところが、初日の深夜からハイペースでご寄付が積みあがっていき、あっという間に目標金額、更にネクストゴールをクリアするという驚くべき結果を残していただきました。
35歳BDは、昨年より4,466名多い21,621名の方々から、74,021,008円のご寄付をいただきました(5月16日9:00 Syncableサイトによる)。
改めまして、心より御礼申し上げます。
ご寄付の使いみち
5月6日付の「活動報告」でもお伝えしましたが、改めて使途についてご説明いたします。35歳BD終了時点での寄付金総額約7,400万円は、以下のように使用する予定です。
(1)重賞勝ち馬の繋養費用等として4,320万円(135万円×32頭)
今年のテーマである「地方・中央問わず重賞を勝った馬をフォスターホースに」の受け入れ頭数を、当初は7頭と設定し、その後ネクストゴールでは15頭に増やしましたが、寄付額が大きく伸びたことにより、さらに17頭増やし32頭とします。
ただし地方競馬においては重賞競走の数が多く、中には知名度が十分でない馬もいます。
35歳BD受け入れ第1号となった「フサイチバルドル号」も、高知競馬の低迷期に大活躍した一頭ですが、JRAファンにとってはなじみの薄い部分もあるかと思われます。
このため、その馬を飼養するためのフォスターペアレント(一口里親)が充分に集まらなかった場合は、次項(2)の基金より拠出いたしますのでご了承ください。
(2)繋養費安定化基金として2,190万円(寄付総額の約30%)
里親が集まらなかった馬や物価の高騰による繋養費の増加に準備するために、基金として上記の通り積み立て、長期のリスクに備えます。
協会の運営を安定的に維持することは、お預かりした馬たちを確実に最後まで見守るための基本ですので、ご理解の程お願いいたします。
(3)収納代行手数料等として890万円(寄付総額の約12%)
33歳および34歳BDの実績をもとに手数料を計算しております。
今回の寄付金についても、今までのBD同様に当協会の一般会計とは切り離し管理します。
全額を対象馬のために支出し、このドネーションの目的外(例えば当会の人件費等)に使用することはありません。
馬の受け入れおよび収支については、随時こちらのページでご報告いたします。
最後に
今回も皆様に大変大きなお力を頂き、誠にありがとうございました。
また、ナイスネイチャ35歳の誕生日当日に、「ウマ娘」キャラクターのナイスネイチャさんの誕生日を巡るゲーム内の会話等も話題になりました。BDを盛り上げてくださいました株式会社サイゲームスの皆様にも、厚く御礼を申し上げます。
ご寄付していただいたお一人お一人のお気持ちを深く心に刻み、これからも透明で馬たちに寄り添った運営を実行してまいります。
5月16日現在、ナイスネイチャは食が細くなってきているとのこと。体調が上向いて、また来年もナイスネイチャの誕生日をともに祝い、この場でご挨拶できることを祈念いたします。皆様に心より感謝申し上げます。
認定NPO法人 引退馬協会
代表理事 沼田恭子
[※寄付金の総額について](事務局より)
シンカブルへ寄せられたご支援は、銀行振込分や毎月の継続のご寄付により、実際にはさらに増える見込みです。
また、ペイパルに寄せられた海外からのご寄付は、5月16日9:00現在 43名 137,327円のご寄付がありましたことを併せてご報告申し上げます。