リトマスメンバーの想い⑥ ~エディター 鳥居~
2023/1/30 14:31
アシスタントエディターの鳥居です。自分はメディア関係の仕事の経験は全くありませんが、ご縁をいただき、普段の仕事の合間を縫って、記事の作成やレビューに協力させて貰っています。
自分がファクトチェックに関わる直接のきっかけとなったのは、2020年のアメリカ大統領選挙でした。
当時はさまざまな情報が飛び交い、自分の身近にもそうした真偽不明の情報を真に受けて、過激な主張をされる方が現れたことに驚きましたが、それ以上に驚いたのは「まあそういう話があってもおかしくないよね」と、カジュアルに受け止めている層が思った以上に多かったことです。
中学生の頃からインターネット好きだった自分は、当時のサブカル文脈でネタとして紹介されていた「トンデモ」やオカルト、擬似科学や陰謀論といったものに何となく触れて育ってきました。
そんな自分にとって、日常的に目にする真偽不明な情報も「ネタ」として何気なく見過ごしていたような気がします。「まさかそんな話を信じる人はいないだろう」と、高みの見物をしているつもりだったのかも知れません。
反省と不安を感じ、色々と調べてみた結果、自分が「真実」だと思っていた情報の中にも誤情報が含まれていたことを知りました。
そして、意見の対立する相手との対話を続けるためには、斜に構えて一方が一方を諭すやり方ではなく、結局は淡々と事実の積み重ねをするしかないと気づきました。
F I J(ファクトチェック・イニシアチブ)の活動を知ったのは、そんな折でした。
最初は2022年の参院選の際、党首討論などの言説をチェックする予備調査員の募集に応募し、一時的なボランティアとして活動しましたが、リトマスの関係者の方にお声がけいただき、現在に至ります。
リトマスの活動を通じて、自分自身もさまざまな学びがあり、やりがいを感じています。
情報の真偽を即座に決めつけるのではなく、対話を諦めないためのツールとして、皆さんの一助となれば幸いです。
リトマスメンバーの想い⑤ ~エディター 小俣~
2023/1/28 10:56
アシスタントエディターの小俣です。現在大学4年で、昨年の1月からファクトチェック記事を書いています。
大学で政治学を学び、趣味で中央アジアの文化について調べ、日々K-POPアイドルを推している私のTwitterアカウントには、様々なジャンルの情報が流れてきます。それぞれの界隈でいろんな情報が発信されていますが、なかには誤った情報をもとに意見を発信した結果、議論の前提が食い違い、発信者同士で衝突が生まれている状態を見かけることもあります。
かくいう私自身も、2021年2月にミャンマーでクーデターが発生した際には、錯綜する情報に踊らされて現地の状況を誤って認識したり、新型コロナウイルスの発生当初、根拠のないツイートによって不安になったりしました。あらゆる人々が情報を発信できる今、それらを精査し、事実に基づいて自分の考えを構築することの重要性を痛感しました。
こうした経験からリトマスでファクトチェックを始めましたが、実際に検証を行ってみるとファクトチェックはとても難しかったです。1つの情報を調査する際には、多くのことを確かめなければならないですし、医療や法律などの専門知識が絡むトピックでは、基礎的なことから調べる必要があります。日常に情報が溢れるなかで、個人がそれら全てを確かめるのは困難なことです。だからこそ、リトマスのファクトチェックが真偽を確かめるうえでの助けになればと思っています。また、記事を読んでくださっている方が新しい情報に触れたときに、「果たしてこれは本当だろうか」と一瞬立ち止まって考えるようになってもらえたら嬉しいです。
リトマスのエディターである高倉さんもおっしゃっていたように、有名無名問わずいろんな人が発信するTwitterに魅力を感じ、それによって新たな世界が開けたからこそ(タイムラインにカザフ刺繍の情報が流れてこなければ、この先もきっと知ることはなかった)、無数の情報に目を凝らしながら使い続けていきたいです。
リトマスメンバーの想い④~エディター 高倉~
2023/1/27 17:32
エディターの高倉です。リトマスには去年から参加して数本記事を書きました。
私がリトマスの活動に参加しているのは、この活動で誤情報に敏感な人が増えるといいなという思いからです。SNSは便利で楽しいツールである反面、社会的な不安が高まる事態が起こると誤情報が検証なしに素早く広まるということが起こります。
誤った情報を検証する記事が人の目にとまるようになれば、ほかの誤った情報に出会ったときにも拡散を踏みとどまらせる事ができるのではないかと期待しています。
2010年ごろツイッターを使うようになってから、有名無名問わず色んな人が発信する情報を読めることや、海外のニュースを早く知ることができることに魅力を感じて使い続けています。自分の好きなSNSがこれからも使い続けたいプラットフォームであり続けてほしいというのもこの活動をしている理由です。
誤った情報の中には海外の情報を和訳して輸入したものもあり、その場合は調べる上で外国語の知識が必要になることもあります。私は語学学習が趣味なので元の言語によってはそれを活かせることもあると思います。また、昔から細かいことが気になる性分なのか疑問に思ったことをよく調べる習慣があるので、そちらも活かしていければと思います。
リトマスメンバーの想い③~安藤理事~
2023/1/26 18:25
はじめまして、理事の安藤です。リトマスでは裏方として、メンバーのマネジメントや事務など、記事執筆以外の業務全般に携わっています。
正しい事実を基に議論ができる社会であってほしいとの想いから、ファクトチェック、そしてリトマスの活動を行っています。
私の日本のファクトチェックとの出会いは、カナダのトロントに住んでいた2017年でした。衆議院議員総選挙に関する情報を調べていた時に、本当かどうかわからない情報を見つけ、それについて調べていたら、ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)(*1)という日本でファクトチェックを普及する団体を見つけ、ファクトチェック記事を読み始めました。もともとアメリカやヨーロッパでファクトチェックが行われている、ということは知っていたので、その活動が日本でも行われていることを知り、嬉しく思ったのを覚えています。
その後はカナダからボランティアとしてファクトチェック活動に参加し始め、2019年にはIFCNが主催する南アフリカで行われた世界ファクトチェック会議GlobalFact6(*2)に現地参加したり、FIJのファクトチェックプロジェクトでリサーチャーの指導や、ネットメディアのInFactでファクトチェック記事の執筆を行ってきました。
ただ、こうして活動をしていく中で、他国のファクトチェック団体との差を実感することも多く、日本でファクトチェックを広め、ファクトチェックを世界基準にするにはどうしたら良いのか考えていました。
そんな折、リトマスの前身である日本初のファクトチェック専門メディアの情報検証JPの構想が持ち上がり、そこに立ち上げメンバーとして参加し、今に至ります。
まだまだ小さなメディアではありますが、事実を伝え、事実の大切さを多くの方に知っていただくため、2年目も活動していきます。
ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
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