ミャンマー人の考える図書館とは
2022/11/11 17:58
ミンガラーバー。地球市民の会ミャンマー駐在員の鈴木亜香里です。
ミニライブラリーチームは、月に1回ミーティングを行い、ミャンマーでミニライブラリー事業をしていくための話し合いをしています。
・本はミャンマーで買えるものを買う
・絵本を多めに
・本と親しめる空間を作りたい
・インプットだけでなく、アウトプットを重視する
・ワークショップでやってもらいたいこと
など、日本側が話し合い、その結果を私がミャンマー人ローカルスタッフに伝えて進めています。実際に村まで行ってワークショップを行うのはローカルスタッフなので、彼らにミニライブラリーチームが目指していることをしっかり理解してもらう必要があります。しかし、これがなかなか難しい作業です。言葉は私がミャンマー語を話せるので問題なく伝わるのですが、日本人とミャンマー人との図書館観が全く異なるのです。
例えば、ミャンマーでは小説を読むのはよくないこととされています。小説に没頭してしまって、学校の勉強をしなくなってしまうからだそうです。私も家で小説を読んでいると、夫から「役に立たない小説なんて読まずに、もっと知識になる本を読め」と怒られます。
また、ローカルスタッフは「低学年の子どもは本を読めない」と思い込んでおり、ワークショップの対象者を高校生と設定しました。日本側は10歳以下を念頭に置いていたのですが、ここでも食い違いが発生。私が何度か「小さい子を対象にしたい」と言ったのですが、あまりにも「低学年の子は本を読めない」という思い込みが強く、高校生を対象にするという点は譲ってもらえませんでした。
また、本を読むことは勉強だと思っており、本を読んだ後の感想も読書感想文や国語の試験みたいなものばかりです。「この本から得た教訓は○○です」と子ども達に書かせるのが仕事だとローカルスタッフは誤解しているようです。本当は、想像力を伸ばすためにアウトプットをさせたいんですけどね。
何度か説明しても伝わらなかったので、やりながら失敗しながら学んでいけばいいと思っていたところ、大学で図書館について学んだお坊さんと出会うことができました。スタッフは皆でお坊さんにお話しを聞きに行ったところ、ようやく日本チームがやりたかったことを理解してもらえたようでした。
「10歳以下を対象にしたほうが良いらしい。高学年は試験で忙しいし、小さい子のほうが頭が柔軟だから」「まず、絵本の表紙だけを見せて、どんなお話か子ども達に想像させるんだ」「今までは勉強の本ばかり買っていたけど、絵本をもっと買おう」と、意見が変わったようです。
お坊さんのお力を借りながら、そしてピースセルプロジェクト(※)からも学びながら、ミャンマーに素敵な図書館を作っていきたいと思います。
※ピースセルプロジェクトについて
私たちがモデルにしているイラクの図書館の様子をライブ配信しました。ピースセルプロジェクトのお二人が案内してくれています。ぜひご覧ください。
サポートファンディングへの思い編①
2022/11/7 12:11
2012年図書館を作る旅
佐賀の大学生数名や里親さんとタイ東北部カラシン県の小さな小学校に図書館を作る旅に出かけました。既存の図書館はお世辞にも綺麗とは言えず、子どもたちは本に興味をもてるような環境ではありませんでした。
あらかじめ用意した本棚を子どもたちと組み立て、楽しい本を沢山飾りました。本を楽しむためのワークショップやゲームを行い、その後、図書館の壁にみんなで絵をかきました。
未だに忘れられない思い出です。
子どもたちに本を読む楽しさとワクワクする未知の世界を体験してほしい。そう願っています。
地球市民の会との出会い編②
2022/10/24 18:21
さとおやとしての支援
私とミャンマーとの出会いは、さとおやとして、さとごへの支援を通してでした。
毎月少しの額ですが、小さな支援で、学びたいという願いを実現することができます。
さとごから届いた手紙には、心のこもった感謝の言葉と共に、将来のために学びたいという熱い思いが綴られていました。
学ぶ幸せをすべての子ども達に
学びたいと思っている子ども達はもちろん、多くの子ども達に学ぶ幸せ、学ぶ楽しさを知ってもらうため、本や文房具を届けたいと思い応援しています。
私は個人的に「算命学という学問」を学んでいます。ありがたいことに、宿命鑑定の詳細をご理解いただいた方が、私のもとへ鑑定を受けたいと来てくださることがあり、ご厚意で鑑定料をくださいます。
その売上の一部を寄付させていただくため、又、来ていただいた方に知ってもらい、支援の輪が広がるよう、募金箱を設置させていただきました。
地球市民の会との出会い編①
2022/10/5 21:24
ミニライブラリー実行委員会メンバーからテーマに沿って、順番にお話ししていけたらと思います。
ミャンマーで公衆衛生活動をする団体を探して
地球市民の会さんの現地での公衆衛生の活動を見に訪問させてもらったのが、約3年前。
大都市ヤンゴンから、バスでで7時間、中継地点で2時間待機、ワゴン車で5時間かけて、地方にある活動地を初めて訪問しました。
過酷な勉強環境を目の当たりにする
訪問先の1つであった寮付きの学校は、乾季にもかかわらず、外に設置されたトイレの臭いが教室近くまで漂い、ノートしか置けないくらい狭い長机にノートを並べ、背もたれのない長椅子に14〜15歳の子どもが隙間なく座り、普通なら集中力が保つとは考えられない環境の中で勉強していました。
勉強することが、貧困地域と呼ばれるここから出る手段、良い仕事に就くことに繋がり、家族を幸せにしてあげられる、そんな目標を叶える1つの手段と知りました。
最後に
2年以上勉強が満足にできない子どもたちに、知る喜び、学ぶ喜びを忘れないでほしいから応援しています。