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子どもが集まる施設への性教育教材の寄付で痛みを抱えこまない空間づくりをサポートしたい!【100人の月額サポーター】を募集しています!

寄附先

一般社団法人 ソウレッジ

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支援者数

107人

支援総額

102,828円

支援者数

107人

残り

終了

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宮原由紀(命育代表)からのメッセージ

2021/7/25 19:38

この1、2年、いろんな場面で「性教育が、いま求められている」という意見を多く耳にした人も多いのではないでしょうか。 しかし、それでもまだまだ、性への抵抗感がある人、なんだか難しそうなだと思っている人、「うちの子には関係ないかな」と思っている人がとっても多くいると感じています。

性教育サイト「命育」

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 では、性教育の情報を発信するときには、「誰でもできること」で「誰もに関係すること」なんだと伝わるように、気を配っています。 おかげ様で、多くの性教育の一歩を踏み出そうとしている保護者や子どもに関わる大人の皆さんにサイトをご利用いただいています。

しかし、そうでない人たちには・・・残念ながら、まだまだ情報が届いていません。 ソウレッジの、子どもたちへの性教育サポート支援は、家庭環境や保護者の性教育への関心などに左右されず、子どもたちに直接、性の知識を届けられる大切な取り組み。 応援しています!

家庭でできる性教育サイト「命育」代表 宮原 由紀


「知らなかった」で傷つくひとをゼロに

 渡航先で私がみてきた性教育の共通点は「日常にあること」でした。しかし、日本で「性教育」という言葉を聞いたとき、子どもが授業を受けたり本を読んだりするなどの「勉強」を想像される方がまだ多いと思います。しかし、私が考える性教育の定義は「行動を変えるためのすべての環境整備」です。

 子どもたちが悩みをもったときに相談できる先を知っていること、相談できることや、相談先の大人が適切な対応をできる状態でいることも環境整備に含まれます。

 その全ての環境整備をめざして、子どもの周囲にいる大人たちの感情や過去により添いながら、それでも子どもたちを守るために前に進むサポートをする教材をソウレッジで制作しつづけています。

 購入してくださった方からは、「性教育が大切とは頭で理解していても、恥ずかしい気持ちがずっとあった。でもソウレッジの性教育教材があれば、その気持ちを無理に押し殺さないでも、たのしく気楽にはじめることができる。背中をおしてくれる商品でした。」という反響もいただいています。

プライベートゾーンを動物たちと一緒に学ぶ「プラベ」

長い時間をかけて関わりを変えなければ、効果は見込めない

「1回の性教育講演」で子どもたちの行動の変化を促すことは、無理といいきっていいほど難しいです。

「社会全体で性知識を届け、悩みがあるときの相談先を整備したり、社会でみずからの権利尊重される経験をし、そこから相手を尊重する方法を知る」などのたくさんの要素が組み合わさった時にやっと行動の変化を促すことができます。

 しかし、学校の校則や家庭内のルールに納得できず、説明を求めても「決まりだから」しか回答をもらえず、どうしてその決まりがあるのかの説明をしないかったり、組織に属すのであれば規則にも同意したものとみなすような学校はいまだにあります。

 つまり同意のない校則・ルールがアタリマエとされている状態です。そのような環境では「社会の中で自らの気持ちを確認され、権利を尊重される経験」とは真逆の経験を積み重ねていきます。

 同意していない規則に従わなかったら叱られたり退学を暗に強要される状態で、「困ったことがあったら身近な大人に相談しよう」「イヤなことをイヤと言っても大丈夫」「イヤと言われたらその相手の気持ちを尊重しよう」という講義受けたとしても、普段から権力を持つ側から子どもへ同意のない規則の強要が行われているのであれば、話に矛盾が生じます。

世界の包括的性教育の指針となる国際セクシュアリティ教育ガイダンスには、効果的な授業をつくるためには「一貫したメッセージ」が重要だと記載されています。

 つまり、日常的の中で性教育を行い続けずに本当の意味での教育(行動変容)はできません。



私は以前、高校の養護教諭をしていました。

保健室では、性の問題に悩み、傷つく生徒にたくさん出会ってきました。性教育の必要性を強く感じながらも、自分が授業をしたり、外部講師を招いて性教育の機会をつくることはできませんでした。

せめてもの思いで私がしていたことは、保健室に性に関する本や資料をさりげに、あちこちに置くことでした。地味なことかも知れませんが、そっと手にとったり、見入っている生徒がたくさんいました。

それが会話や相談のきっかけになることもよくありました。「今から性教育をします」と特別な機会をつくれなくても、日常の中で性教育ができることを実感しました。

ソウレッジのトイレットペーパーやゲーム教材は、日常の中で性を学ぶのに最適です。大人も子どももかまえてしまう「性」のこと。落ち着いたプライベート空間で。また、ゲームをしながら楽しく。気づいたら性について知る、考えることができるって、なんて素敵なことでしょう。

そして、そのアイテムが置いてある場所にいる大人には「性のことを話していいんだ、困った時は相談していいんだ」というメッセージになると信じています。多くの子どもたちにこのメッセージが届きますように。

にじいろ 元・保健室の先生(主に高校。小学校も経験有)虹今はフリーランスの性教育講師/思春期保健相談士/二児の母/性教育は、健康教育・安全教育・人権教育!!マーク/たきれいさん「性の絵本6」共著/アクロストンさん「子どもたちの頭の中がこんなことになってるなんて!」制作協力


他国との比較

 私は「性の悩みを抱える人たちへの支援」「自分で人生を選択する力を育む教育環境の整備」などの事例を知るために、デンマーク、オランダ、フィンランド、イギリスなどの教育機関・医療機関・公共施設など30施設以上を訪問しました。

 これから話す事例は「その国で行われている様子の一部」で、「この教育を日本でもそのまま行うべき、という主張ではない」ということを念頭においてお読みください。

オランダ

 日本のように、必修科目と各科目での中核目標(Kern Doelen)がオランダにも存在し、「人間関係とセクシュアリティに関する教育」もその1つです。

 オランダでの性教育は、悩みを持ったときに「自分たちで解決していく」ための情報収集の仕方、自分の気持ちと向き合い意思決定をする方法、他社の人権や文化の尊重などの包括的な内容を学びます。

 私がオランダのとある小学校を訪問したとき、日本で言う4年生の子たちが図書館を利用し調べ物をするフィールドワークを行っていました。

学校の近くにある図書館には、実際に人が性行為をしている写真アダルトグッズの写真が載っているものなどもあり、そのページの裏には 性病のリスクの話や避妊具の話、性的同意の話、性暴力にあったときの対処の方法なども掲載されていました。

オランダでの性教育では「包み隠さない」をとことん徹底し、そこから「つらい出来事や悩みを打ち明けられる環境があるから、1人で悩まなくていいよ」というメッセージを子どもたちに届けます。

↑オランダの国立図書館の性教育コーナー

 また、学校の先生との話で印象的だったのは「学校教育が終わっても子どもたちが自ら正しい知識をアップデートし続ける方法を教えないといけない。人生を生きていたら必要な知識は常に変わり続ける。」という言葉でした。

子どもたちは性欲や好奇心を持っていますし、隠すことにはなんの効果もありません。今はスマホが普及する前 以上に「根拠のない情報」に子どもたちがリーチしやすくなっています。安全に暮らしていくには、リスクのある行為につながる可能性のあるものを隠すのではなく、リスクと付き合っていく知識を得ることが必要です。

デンマーク

◯ボディポジティブと性教育の関係◯

 デンマークの教育現場を含むあらゆるところで「ボディポジティブ」があふれていました。ボディポジティブが広まった当初は、肌の白が白く痩せていることが理想とされる社会に異を唱える人が主でした。最近では「自分の全てを愛していく」というムーブメントに移り変わってきています。

一見性教育とは関係がないと感じる方もいるかもしれませんが、見た目にかぎらず「自分の存在が価値あると思えること」「自分はバカにされていい存在ではないと思えること」は、性知識をえたあとの行動を左右する重要な要素です。自分の存在を大切に思えない状態では、性知識があっても、自分で人生を選択するのが難しい場合があります。「性知識をえる」ことはゴールではなく、そこから「自分で人生を選択する」、ないしは、選択の先にある「幸せな人生」が性教育の真のゴールです。

「性教育」という言葉が持つ一般的なイメージとは、かなり印象が違うかと思いますが、「行動変容を促す」ところまでで一連の教育です。そして、繰り返しになりますが「ボディポジティブは自分で人生を選択する力を育むために重要な要素」です。

 では、私がどのような生活環境にいてその雰囲気を感じていたのか、具体的にお話ししていきます。

 私が滞在拠点としていた学校(Krogerup Højskole)の図書館に入ってすぐのところに「女性器」の写真を集めたコラージュが貼ってありました。そして、私と同級生たちはその作品をみて「自己肯定していい感覚」を受け取りました。それから卒業前に「私たちも誰かをエンパワメントできるような作品をつくりたいね」と 新しく「胸」の写真で作品をつくって卒業しました。もちろん「積極的に参加したい」と意志表明した人たちだけが参加したものです。

◯なぜ「性器」の写真を見て「自己肯定していい感覚」を受け取ったのか◯

 日本の教科書では綺麗な色とカタチの性器の「

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」しか見たことがなかった私は、「性器の形はこんなにもさまざま」ということを、単純に知る機会がありませんでした

それに加えて、日本の広告によって「黒い・毛が生えているのは汚い」と刷り込まれていたので、「理想的な性器=白やピンク&毛が生えていない&カタチが綺麗」で、それが普通で、それ以外の見た目の性器はダメだと思い込んでいました。

 しかし、実は「どんな色/カタチが理想的な性器か」なんて、私はこの性器のコラージュをみるまで一度も考えたこともなかったのです。

そんな私が、まじまじといろんな人の性器のカタチを見比べて、やっと自分の中に「こうあるべきという思い込み」があったことに気がつきました。その「思い込み」は、認識もしていないのに私の自己肯定感を勝手に下げていました。

 性器のコラージュのおかげで「自分の中にある偏見」と「多様な見た目の性器」を知ることができました。その2つの知識が「多様性の一部である自分」を肯定するために 役立ちました。「いろんなカタチがあっていいよね」という「多様性を受け入れる側の自分」ではなく、「いろんなカタチ」という「多様性の一部である自分」を見つめて当事者意識を感じる機会になりました。

 デンマークではボディポジティブのコラージュが10年前から流行しているようです。デンマークで育った先生や生徒たちに「性器の作品」に対してもった感情をたずねたところ、肯定的な意見しかなくて驚きました。

 この話は「このやり方を日本で全く同じ方法で取り入れようという話ではない」です。しかし、この環境で私は「自分は見た目をバカにされていい存在なんかじゃない」という感覚を22年間生きてきて初めて得ました。それくらい衝撃的なほどのエンパワメントでした。

フィンランド

 フィンランドの中学/高校生と話しをしたところ、上記の2ヶ国とは、性的な話に関してかなり感覚に差があることがわかりました。性の話だけではなく、パートナーとの関係性も家族に話すのは恥ずかしいと8割以上の生徒が話していました。

だからこそ、学校では丁寧に性知識を教えます。中学校の先生に「恥ずかしい気持ちはないんですか?」とたずねたところ、「恥ずかしくないと言ったら嘘になるけれど誰かが教えないと、子どもたちは好奇心もあるし スマホで何でもみれちゃいますから。」という回答を受け、教員の方のプロ意識を見縊っていた自分を恥じました。

イギリス

 もともとイギリスはヨーロッパの中でも10代の人工中絶が多い国のひとつでしたが、10代の予期せぬ妊娠を防ぐための教育に力を入れて取り組んだ結果、イングランドとウェールズでの18歳未満の中絶率が10年で半数近くにまで減少しています。

 イギリスでは、保険証がなくても「だれでも」「無料で」診察を受けることができ、避妊具も無料で適切なものをもらうことができます。

避妊具の種類も 日本で普及している避妊法だけではなく、「子宮内に入れる避妊具」「緊急避妊薬」などの日本では数万円かかる避妊薬・器具も無料です。そして、なにより日本の医療期間ではまだ処方されない「貼るだけで避妊できる避妊パッチ」などの選択肢があり、予期せぬ妊娠をなくすために必要な選択肢が充実していました。



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