まるゼミの歴史2020(第4章)
2020/8/9 20:52
代表の加藤拓馬です。
まるゼミの歴史を振り返るシリーズ最終回。
(前回のあらすじ)
私のエゴでした。
「(何かを始めるときは)カネがない方がいい」
地元学の師匠、吉本哲郎氏が言います。
なんでですか。
「カネがなけりゃ、ない頭を使うだろが」
2017年年の瀬、慢性的な財源不足に悩まされていました。(まぁ毎年恒例)
このまま助成金で活動を継続していても、2020年度に復興期の終わりとともに尽きる。
結局復興バブルだったからできてた教育事業だったのねん…というオチはかえって地元に対して迷惑行為だ。
息の長い活動にするにはどうすればいいか。
なんせ人件費がかかる。逆に言うと、それくらい。
からくわ丸のプレハブ小屋「ホーム」で、えまたちと悩んでいました。
そして、人件費を捻出せずに事業のインパクトを倍増させる方法を編み出したのです!
私は唐桑公民館に行きました。
一緒にやりませんか?と。
そうです、なんのことはない、他組織と組めばいいのです。笑
駆け出し期にこれができるのは、非営利業界の特権でした。
2018年度、唐桑公民館と共に唐桑中学校で「まちづくり学習会」を始めることになりました。
それにあたり教育委員会から「地域学校協働活動推進員」を委嘱されるんですが、個人ではなく団体として受託したのは気仙沼初のことでした。
尊敬するしんやさんが館長だったことが幸運だったんです。
まるゼミは、唐桑公民館、そして唐桑町まちづくり協議会との3者でチームを組んで、漁師体験の実施や唐桑中学校のお手伝いに入るようになりました。おカネはみんなないけど、持ち寄りでマンパワーの総数は増えました。
これは、属人的な事業展開の防止にもつながります。
「この人だからできる」という状況はとてもリスキーで、決して好ましい状態ではありません。“いなか”の小さなコミュニティや小さな組織ではあるあるでしょう。複数の組織による仕組み化は、スピードが落ちるかもしれませんが、持続性において大事なことです。
「早く行きたいなら独りで、遠くまで行きたいならみんなで」
藤山先生も言います。
さて、2018年は2度目の島根県海士町視察も敢行しました。
今度は、市、市教委、気仙沼高、NPO連合チームを組んでいきました。視察のコツは前述のとおりです。
「DoじゃなくBeをマネしてほしい」
視察の冒頭、海士の豊田さんに言われた言葉を今もはっきり覚えています。
気仙沼の教育魅力化チームも厚みが出て、高校生マイプロジェクト応援の他、いよいよ中高へのコーディネーター設置に向けて動き出しました。
(それでも中学校への設置はそれから丸2年かかり、高校は未達成)
安易にノウハウを模倣しようという思考を捨て、先進地島根のBe=在り方を吸収することで、気仙沼のDoが独自に熟していくのです。
2018年は「未来ゼミ」が始まった年でもあります。
いくら地元が好きでも、未来にわくわくしていないと「よし挑戦してやろう」っていうマインドは生まれないよね〜というシンプルな気づきからでした。
NPO底上げの成宮さんと共同主催。彼との協働が本格化していきます。
高校生とVRゴーグルをつけて遊ぶところから始めました。
そしてお恥ずかしい話、この企画をきっかけに一番未来にわくわくし始めたのは私自身でした。笑
AI、IoT、ブロックチェーン、5G…高校生に「未来を変えるツールやサービス」を伝えようと私自身が学ぶうちに、Society5.0への関心が深まっていきます。
時代が大きく変わろうとしている。
明治のご一新(明治維新)に近い、ライフスタイルの急変が目の前まで来ているんだ。
こりゃ地元の魅力を伝えるだけでなく、時代の変化に呼応するように学びもアップデートする必要がある。
そんなことを2019年は強く考えるようになります。
2016年漁師体験として始まったまるゼミは、いつの間にかSociety5.0に向けて中高生と一緒に体験と実践を繰り返すゼミになっていました。
「豊かさ」とは「選べる」ことです。
私は学生時代、ハンセン病による差別やら偏見について学んできました。中国、エジプト、日本をまわりました。
病からの回復後も当事者である彼らは死ぬまで制限をかけられ続けています。住む場所も仕事も。
みな、優しい眼と寂しい眼を持っていました。私の原体験です。
「今日は何をしよう」
「来年は何をしよう」
「この人生で、私は何者になろう」
そしてそれはいつだって選び直せる。漁師だっていい、宇宙飛行士だっていい。
そのために私たちは「学ぶ」のかもしれません。
そんな当たり前の気づきを、気仙沼から形にして、広げていきたいのです。
2020年になりました。
(おわり)
本日開催します!シェア祭り!
2020/8/9 12:06
気仙沼の中高生の挑戦を応援する「じもとまるまるゼミ」 まもなく大震災から10年という2020年、今こそこれからのWithコロナ時代を担う若者たちの「わくわく」する力を育みたい。
そこで私たちは、自ら問いを立て、アクションを起こす=新しい学びを広める中高生向けのゼミを開講します!
復興10年目の再出発にあたり、この想いを形にする仲間まるクルー(マンスリーサポーター)を50人募集しています。
このキャンペーンをぜひ多くの皆様に知っていただき、賛同いただくために、現在このキャンペーンを知ってくださっている皆様と一緒に盛り上げ、賛同者を増やしていきたいと考えております。
よりたくさんの方に届くように、ぜひシェア祭りへのご参加&ご協力をお願い致します!
▲▲シェア祭りでお願いしたいこと▲▲
19時に、Facebookまるゼミページ(
19時~23時の時間帯に、ぜひリツイート拡散をお願いします!
たくさんの方にシェアして頂くことが、大きな支援の輪に繋がります。
応援よろしくお願いいたします!!
スタッフ 齋藤賢からのメッセージ
2020/8/8 18:00
こんにちは!齋藤賢(さいとうけん)です。
僕は去年の9月にまるオフィスに入社しました。もともと都内の企業に勤めており、30歳を機にUターンしてきました。
僕がまるオフィスで働いている理由、Uターンをなぜしようと思ったかというと、やっぱり東日本大震災が大きく関係しています。
震災時、僕は大学3年生。就職活動の真っ只中でした。大学を休学しながらボランティアに従事することも考えましたが、仮設住宅で暮らす両親の姿を見ていると、なかなか踏み出せず。。。
だったら、一旦就職をして自分が気仙沼に何か還元できる人材になって、Uターンをしようと当時思ったことを覚えています。
月日が流れ、いざ気仙沼へ帰ろうと思った時に声をかけられたのが「まるオフィス」。震災時、当時学生だった方がボランティアとして気仙沼に入り、立ち上げた団体でした。
そんな、まるオフィスで僕は主に「ぬま大学」という気仙沼の若者が半年間、自分のやりたい!を実行するプランづくり勉強会の事務局を行ったり、「気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード」という気仙沼市内の高校生が自分と地域を知りながら、自分の興味あること、やりたいことを通して、気仙沼を盛り上げる発表会の準備、運営を行なっています。
中高生と話をする中で僕自身気づかされることが数多くあります。それは、みんな自分の興味があることに真っ直ぐということ。
「なんでだろう」を自分なりに受け止め動き出そうとしていることです。僕が中高生の頃は、ここまで自分の興味関心があることに真っ直ぐではなかったなと思います。どちらかと言うと興味があることが少なかったのかも知れません。
まるオフィスで仕事をする中で驚いたことは出会う人の多さと、市内の普段なかなか行けない場所へ行けることです。
「ぬまトーーク」という気仙沼について語り合う場の企画を行った際には、市内外から講師をお呼し、その一環で気仙沼市のゴミ処理場へ伺うこともありました。ゴミ処理場へ伺ったのは小学校以来。これも、まるオフィスだからこそなんじゃないかな〜と思います。
そして、最近強く思っていることは、気仙沼というローカルで、自分のやりたいことができているという感覚です。
震災復興がしたかった10年前から「地元をよりオモシロクしたい」に想いが変わり、地域の若者や高校生と一緒に歩んでいく中、まるオフィスで想いが徐々に形になっている実感があります。
まるオフィスは設立して、まだ5年。
台風に新型コロナウイルス、想像だにしない壁が今後現れるかもしれません。
しかし、これまで培ってきた臨機応変に対応する柔軟性と機動力を武器にこれからも進んでまいりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
スタッフ 千葉可奈子からのメッセージ
2020/8/8 12:38
皆様はじめまして、千葉可奈子と言います。
マンスリーファンディングのキャンペーンページをご覧いただきありがとうございます。
私は、気仙沼出身で高校卒業してから12年ぶりに気仙沼に戻りました。
地域おこし協力隊を経て、現在まるオフィスの受託事業「気仙沼市移住・定住支援センター MINATO」のスタッフをしています。
移住センターをしていて、思うことがあります。
それは、高校生までの地元での経験が、いかにUターンに影響を及ぼすか。
私たちMINATOには、ありがたいことに20代の移住相談が多くあります。
気仙沼には大学時代に震災ボランティアを経験した都会出身の若者が多く移住しています。
都会出身の彼女彼らにとって、気仙沼で地元の人と過ごした時間が今まで人生の中で経験をしたことがないくらい、新鮮で印象的だったんだなと、話を聞く度に考えさせられました。
そんな彼女彼らが気仙沼で楽しく暮らす姿を見て、また若者が移住する。
そんな移住のサイクルが、気仙沼で起きています。
それが最近、20代の地元出身の移住相談を聞くようになりました。
その子たちは今20代の前半。
そう、震災の時に地元の中高生だった子どもたちです。
ボランティアで学習支援や教育支援に入った「なんだか楽しそうな大人」にたくさん出会ったこどもたち。
「やってみなよ!」と背中を押してくれる大人に出会ったこどもたち。
実際に自分なりに考えた事をやってみる経験を、気仙沼でしたこどもたち。
そんなこどもたちが、今、大人になって、気仙沼に帰りたいと言ってくれています。
もちろん、気仙沼に戻る為の教育ではないし、関わる大人は誰一人気仙沼に帰ってきて欲しいとは口にしていません。
でも気仙沼で暮らしたい、というわくわくした気持ちの20代の若者が増えてきています。
楽しかった思い出、他では経験できない思い出があることは、もしかしたらボランティアで来ていた大学生と変わらないのかもしれません。
負けて帰ってくるのではなく、親の面倒を見るためだけに帰ってくるのではない、新しいUターンの選択肢が生まれようとしています。
自分のワクワクする人生の選択肢の中に、地元で暮らすという事が入る。
震災後10年、中高生の地域教育の一つの成果の側面をこんなところで感じています。
教育は息の長い持続的な取組みが必要です。ぜひ、お力添えいただけると幸いです。
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