神の湯 温泉津温泉
2020/6/26 14:30
今日は6・26(ろ・てん・ぶろ)ということで、露天風呂の日です。
露天風呂にちなんで、湯治のお話。
皆さんは、温泉をどのような目的で利用されていますか。
おそらく、疲れをとったりリラックスしたりされていることと思います。
昔の人々は、湯治をして未病予防や病気の治癒に役立てていました。
湯治と聞いて思い出されるのが、大田市温泉津(ゆのつ)町の温泉です。
明和九年(1772)に作られた『温泉効目録』(田中圭一著『病の世相史』)には、当時の温泉に入る作法が記されています
どんな作法かというと、
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まず杓で温泉を汲みとって両肩の背後にかけながす。それから顔にかけ、さらに全身にかける。それから湯に入る。惣身をあたため、汗を出すのがよい。(中略)
湯に入るのは一日に三、四度、湯につよい人は六、七度におよんでまったく害はない。これを過ぎると体が弱る。湯に入ることわずかにして七日間で止めるような人は病を治すことはできない。病の治癒には、二一日間、三五日間、あるいは七〇日、半年あるいは一年はかかるものである。
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また、湯治中の生活についても記しています。
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湯治をしているうちは生の冷たいものや生魚は食べないようにしよう。湯に入って肌がしまるまで一回りの間はかぜをひかぬようにしよう。温泉で湯治をしている間は灸をしない方がよいというのはまちがいで、灸をやっても一向にさしつかえない。
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このように、湯治により病毒をとれば体は健康になると、『温泉効目録』の中には記されています。
温泉津温泉の効能は、頭痛や腹痛を始め、数えると23種の病に効くとあり、この他の病にも、熱さえなければ「即功あること神のごとく」と述べられています。
この神のような温泉津温泉、魅力的ですね。
温泉津の温泉の治癒力によって新型コロナウイルスを撃退できたらいいのになと思った露天風呂の日でした。
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