#コロナ危機 世界遺産での「学びのバリアフリー」を実現するために運営支援を!

寄附先

NPO法人 石見銀山資料館

仲野義文

支援総額

1,637,000円

支援総額

1,637,000円

支援者数

154人

残り

終了

このキャンペーンは終了しました

スタッフメッセージ

2020/6/3 09:38

6月1日からキャンペーンが始まり、どうなることかとドキドキでしたがこんなに多くの皆さんからご寄付や温かい応援メッセージをいただいてスタッフ一同、感激しています。

 スタッフの井野です。今年で在勤13年目、主に受付業務をしています。今の時季は、庭の草刈りも私の大切な仕事のひとつです。

 私が石見銀山資料館を思う時、最初に浮かぶ方がいます。それは、この資料館を開業当時から支えてきた、私の先輩職員です。その方が作られた日計表などの帳票類は今も現役で日々の業務に欠かせないものとなっています。いろいろご苦労はあったと思いますが、「ここ(石見銀山資料館)が、好きだから頑張ってこられた」とよく話してくださいました。残念ながら、もうお話しをすることは叶いませんがこれからも資料館を続けていくことが恩返しだと思っています。

 私が、ここに来るのは必然でした(ちょっと、おおげさ)。いえ、本当です。私が高校1年の時に英語の特別授業がありました。外国人の教師に英語で質問をするというもので、私は行ったことはないけれど地元の有名な場所という理由だけでこんな質問をしたのです。 “ Do you know IWAMI GINZAN? ” 質問したことに満足して、あとは英語の先生にお任せ(先生、その節はお世話になりました)。

 だから、今ここにいることには意味があると思っています。この質問に続く言葉をずっと考えていくのだと(高校生の私よ、やってくれたな)。

 とりあえず、現在の私は庭の草刈りに励みます。今日、明日、この先来てくださる方を気持ちよく迎えられるように。

 どうぞ、私たちの活動にご支援をお願いいたします。


 石見銀山資料館は、子どもから大人まで、地域の人から世界の人まで、あらゆる層に向けて石見銀山の歴史の面白さと魅力を伝える取り組みを続けてこられました。館長で理事長の仲野義文さんとは、お年寄りへの聞き書きやアート制作などさまざまなプロジェクトをこれまでご一緒してきました。仲野さんは石見銀山の歴史にとても詳しくて、一つ聞くと百くらいの答えが返ってきます。頭の中に「石見銀山」がぎっしり詰まっていることに、いつも驚かされています。 

 私は世界遺産を専門に学ぶ大学院で教えています。授業で石見銀山のことを取り上げるときは、世界遺産として評価された歴史だけではなく、仲野さんをはじめ石見銀山に関わっている方たちが、いかに素晴らしいかという話をします。世界遺産は人間がまもらなければ、こわれたり、失われたり、忘れられたりしてしまいます。 

 コロナウィルス感染症拡大の影響で2020年5月25日時点で世界遺産がある167カ国のうち90カ国の世界遺産サイトが完全に閉じてしまっています(ユネスコホームページより)。多くの世界遺産を訪れることができない危機的な状況に陥っているのです。世界遺産は「みんなでまもる世界のたからもの」です。石見銀山の小さな博物館にご協力いただくことが、世界の遺産を守ることにつながります。 

ご支援をよろしくお願いいたします。

筑波大学芸術系

黒田乃生


本日開館です!

2020/6/1 15:10

さあ、待ちに待った開館です。実に50日ぶり。職員一同(といっても3人ですが)この日が来るのを首を長くして待っていました。大森町内では重要文化財熊谷家住宅や武家屋敷河島家などの公開施設、グリーンモビリティー(電気カート)や飲食店なども再開しました。石見銀山に訪れる観光客の姿もチラホラ。以前のような状況に戻るまでにはしばらく時間がかかりそうですが、開館できたことを素直に喜びたいと思います。

さて、リスタートにあわせて「マスク」をテーマとしたスポット展を企画しました。「なぜマスク?」と、思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。それはもしかしたら石見銀山が日本のマスクの発祥地であるかもしれないからです。

日本でのマスクの使用は明治初期に工場などの粉塵を防止するために使用されたのがはじまりで、その後1918年のスペイン風邪の大流行により予防品として普及していきました。

ところが、石見銀山では幕末の安政3年(1958)、備中国笠岡(現岡山県笠岡市)の医師宮太柱が鉱山病対策のために考案したマスクの絵図が資料として現存しているのです。鉱山病は当時、「気絶」(けだえ)といい、鉱石の採掘時に出る粉塵や灯りから出る油煙などを吸引することで起こる呼吸器の疾患です。現代では「じん肺」と呼ばれるものです。これを防ぐために考案されたのが「福面」と呼ばれるマスクです。このマスクの絵図について(一社)日本衛生材料工業連合会に照会したところ、現存する資料として最古のものである可能性がでてきたのです。

このマスクは宮太柱によって「福面」と名付けられました。「覆」ではなく「福」の字が当てられた理由にはこの字が縁起が良いからでした。鉱山労働者から命を守るマスクは、まさに福をもたらすものであったわけです。

今は新型コロナウイルスの感染予防のため日常的にマスクの着用が必要です。時に煩わしいと感じることもあります。しかし、このマスクによって命が助かると思えばとても幸福なことではないでしょうか。来館者の皆様に福がもたらされますように!


館長の仲野義文です。

いよいよ明日からリスタートです。4月11日から数えて50日間。振り返れば長いようで短かった、というのが正直な感想です。

四半世紀に及ぶ石見銀山資料館での勤務。一部の例外を除き、年末年始以外は休みなく開館して来ただけに今回の休館はとてもショックでした。非常灯だけが灯る真っ暗な展示室。代官井戸平左衛門の木像がなんだか寂しそうに見えました。

ゴールデンウイークには終日満車になる代官所前広場の駐車場も、今年は閑散とした状態。町並みには人影もない。自粛期間中に閉じてしまったお店もあります。まるで閉山した鉱山町のようだと比喩する人もいました。

ところが、この町の人は実に逞しい。愚痴を言うわけでもなく、むしろ自粛は高齢者の多いこの町の現状においてはむしろ当たり前という感じもします。

先日、群言堂の松場大吉・登美さんご夫妻と久しぶりにお話ししました。同社は町の中にある店舗を誰に要請されるわけでもなく、緊急事態宣言を待つこともなくいち早く休店されました。また、この間、全国の主要都市にある百貨店などの店舗30店近くを休店されています。当館と比較できないほど大変なことは容易に想像されるところです。

しかし、お二人曰く、「大森の時代が来た!」と。決してカラ元気ではなく、むしろ確信をもった言葉だったのが印象的でした。その真意は何か?

残念ながら私にはお二人の言葉を正しく理解することはできません。ただ、お二人が示唆されるアフターコロナ世界のあり方が、この町の歴史や暮らしに何かがあるとするなら、それを学ぶことの意味は大きいはずです。

石見銀山資料館が目指す「学び」とは、このような真理の探求なのです。


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NPO法人

石見銀山資料館

〒694-0305

島根県大田市大森町ハ51番地1

0854890846

http://igmuseum.jp/

代表:仲野義文

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