【目標達成まであと少し!】キャンペーン終了まで残り10日です!
2022/10/10 13:18
「創造性溢れる映画作家を育てる」映画祭!第23回国際映画祭「東京フィルメックス」を例年通りの日数で開催するためのクラウドファンディングが、9月9日からスタートし、残り10日となりました!
おかげさまで現時点で68%を突破し、203万円のご支援をいただいております!たくさんの方にご支援いただき大変嬉しく思っております。
映画の未来と映画祭開催のためにお力添えくださり、ありがとうございます! 残りの期間も最後までどうぞよろしくお願いいたします。 今週発信をしました東京フィルメックス2022の映画祭に関連する内容を改めて以下におまとめしました。
ぜひチェックいただけますと嬉しいです!
■第23回東京フィルメックス 概要発表!
■コンペ作品監督も登場 ラインナップ会見詳細リポート(1)
■オープニングは獄中のパナヒ監督の最新作 ラインナップ会見詳細リポート(2)
■「例年通り」まであと一歩! ラインナップ会見詳細リポート(3)
映画祭についての内容もどんどん公開しております! 引き続きアップデートしていきますのでチェックしておいてください!
引き続き、みなさまの暖かいご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします!
事務局・金谷重朗
「例年通り」まであと一歩! ラインナップ会見詳細リポート(3)
2022/10/9 10:10
引き続き10/4に行われたラインナップ会見詳細リポート(3)、質疑応答篇をお届けします。
質疑応答では、作品選定や映画祭の運営について様々な質問が寄せられました。主なものをピックアップしてご紹介します。
Q:昨年と一昨年に実施したオンライン配信を今年中止した理由は?
A:2020年と2021年は配信に使える助成金があったので実施しましたが、今年は海外からのゲストの来場も予定していますので、足元の対面上映に重点を置いて準備をしています。オンライン配信は一昨年はニーズがありましたが、昨年はNetflixや Amazon以外にも配信サービスが増え、実を言うと高コスト低収益の芳しくない結果でした。海外の映画祭も、昨年まではオンライン配信が世界的に広まっていましたが、今年に入ってその流れも無くなりつつあり、上映作品の権利元との交渉でも「配信無し」が前提になっています。
Q:同時期開催の東京国際映画祭との差別化を意識して作品選定をしたのでしょうか? 相互で相談などはしていますか?
A:共催企画のツァイ・ミンリャン監督特集はもちろんお互いに相談しつつ進めました。しかし、それ以外は基本的にないですね。お互いどんな風に選考が進んでいるのか、まったく分からない状態です。差別化については、東京国際映画祭の「アジアの未来」部門は基本的にワールド・プレミア(世界初上映)やインターナショナル・プレミア(製作国以外で初上映)の作品を選ぶことになっているので、意識しなくても自然と選ぶ映画が別れるようになっています。ただ、日本映画部門については、ちょっと重なる部分があるかもしれません。
Q:クラウドファンディングに取り組んだ理由は。目標が達成された場合の追加内容を教えてください。
A:キャンペーンサイトにも書きましたが、例年いただいてきた助成金が今年は大幅減額されたことが大きな要因です。他にも通常は採択される助成金が不採択だったり、協賛を得られなかったり。今現在も回答を待っている助成プログラムもあります。クラウドファンディングの目標が達成されたらそちらと合わせる形で会期を1日増やし、例年通りの開催にできればと考えています。具体的な内容について現時点ではまだ申し上げられませんが、目標が達成された場合は、追加発表させていただきます。どうかそれまでお待ちいただきますようお願いします。
(文・深津純子)
オープニングは獄中のパナヒ監督の最新作 ラインナップ会見詳細リポート(2)
2022/10/8 11:25
昨日に続き、ラインナップ会見詳細リポート(2)をお届けします。
特別招待作品は例年よりやや少ない4作品を上映します。
オープニングを飾るのは、イランの名匠ジャファル・パナヒ監督のヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞受賞作「ノー・ベアーズ」。パナヒ監督は今年7月、拘束された映画監督仲間の様子を案じて検察局を訪れた際に逮捕され、今も拘留状態に置かれています。一日も早い解放を祈りつつ、厳しい活動規制では縛ることができないイマジネーションあふれる本作をぜひスクリーンでご覧いただければと思います。
クロージング作品は、審査委員長のリティ・パン監督のベルリン映画祭銀熊賞受賞作「すべては大丈夫」。ほかに、中国のワン・シャオシュアイ監督がコロナ禍のタイ・チェンマイで撮影した「ホテル」、ベルリン映画祭で最優秀助演賞を受賞したカミラ・アンディニ監督の「ナナ」を上映します。
ツァイ・ミンリャン3作品をうち2作品を35mmフィルム上映
昨年から始まった日本映画部門「メイド・イン・ジャパン」では2作品をワールドプレミア上映します。高橋泉監督の「彼女はなぜ、猿を逃がしたか」は、映像制作ユニット「群青いろ」の最新作。太田達成監督の「石がある」は、「ブンデスリーガ」でぴあフィルムフェステバル アワード 2017に 入選した監督の第2作。いずれも独特の語り口と意表を突く展開で観客を未知の映画体験に誘う必見作です。
また、台湾の巨匠ツァイ・ミンリャン監督の長編監督デビュー30周年記念特集を台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター、東京国際映画祭との共催で開催します。フィルメックスの上映作は「ヴィザージュ」(2008年)、「ふたつの時、ふたりの時間」(2001年)、「西瓜」(2005年)の3作品。「ふたつの時、ふたりの時間」と「西瓜」は35 mmフィルムによる上映で、いずれもツァイ監督や俳優のリー・カンションさんとのQ&Aを予定しています。
上映と並行して、アジア映画の次世代を担う人材育成プロジェクト「タレンツ・トーキョー」も、10/31から6日間にわたって3年ぶりの対面形式で開催。初年度の修了生でもある「イロイロ ぬくもりの記憶」のアンソニー・チェン監督らが講師を務めます。恒例企画となったNPO法人「独立映画鍋」との共催シンポジウムでも「映画の人材育成プログラム」をテーマに討論する予定です。(つづく)。
(文・深津純子)
コンペ作品監督も登場 ラインナップ会見詳細リポート(1)
2022/10/7 18:15
第23回東京フィルメックスのラインナップ発表会見が10/4にオンラインで開催されました。現状で開催が決定している10/29(土)~11/5(土)の8日間に東京・有楽町朝日ホールで開催される映画祭の概要を事務局スタッフがご紹介し、コンペティション部門の2作品の監督にもゲストでご参加いただきました。
■世界が注目する新鋭作品が結集
アジアの新鋭監督が競うコンペティション部門では9作品を上映します。カンヌ、ヴェネツィア、釜山など海外の主要映画祭の受賞作をはじめ、フレッシュで力強い作品が集まりました。
日本が製作国となる映画も2作品が登場します。ひとつはヴェネツィア映画祭ベニスデイズ部門でワールドプレミアされた「石門」。中国を拠点に映画製作を続けるホワン・ジー&大塚竜治夫妻の共同監督作品で、望まぬ妊娠をした女子学生を通して中国社会の現実を多層的に描いた意欲作です。もうひとつは、工藤将亮監督の「遠いところ」。沖縄の夜の街で働く若い母親の葛藤をつぶさに追ったパワフルな劇映画で、7月にチェコのカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミアされました。
映画祭でしか見られない「R18+」バージョン
会見には、両作の監督もゲスト参加し、映画祭への思いを語って下さいました。
フィルメックス初登場となるホアン・ジー監督は「この作品は、夫と作ってきた3部作の3作目です。日本人と中国人の夫婦がどのようにして映画を作ったかを見ていただき、感想をお聞きできればと思います。私たちの作品の特徴は現実を見つめるところにあるので、厳しい批判でも温かい声でも、観客の皆さんの現実的な反応をぜひ知りたいです」
パートナーの大塚監督は「フィルメックスは、本数は少ないけれど厳選されたアートフィルムが上映される場なので、ぴりっと引き締まるような思いで上映を迎えることになりそうです。コロナ禍を経てみんなの映画の見方が変わってきているのかなと肌で感じていたので、その点でも日本の皆さんがこの映画をどう感じていただけるかを知りたいです」と期待を込めました。
一方、工藤監督は「ツァイ・ミンリャン監督やジャ・ジャンク―監督のファンだったので、フィルメックスはずっとあこがれ、追いかけてきた映画祭でした。今回のラインナップもすごくレベルが高く、それらの映画と一緒に自作を日本初上映できることを誇りに思います」。実は、フィルメックスで上映予定の”映画祭バージョン”は、映倫の規定で「R18+」(18歳未満鑑賞禁止)に指定される内容。劇場公開は「PG12」になる別バージョンを用意する予定だそうです。「映画祭バージョンでの上映は今回が最後になるかも。僕が意図したバージョンが、フィルメックスの観客にどのように届くのか、すごく楽しみです」
コンペティション部門の審査員は、委員長がカンボジアのリティ・パン監督、ほかに香港出身の映画祭プログラマーのキキ・ファンさん、韓国のキム・ヒジョン監督。授賞式は11/5(土)に予定しています。 (つづく)。
(文・深津純子)